コロナ禍の旧正月は自宅にて

2021年の旧正月(マレーシアでは「Chinese New Year」と呼ぶのが一般的です)は、コロナにより例年とはだいぶ違うものになりました。

クアラルンプールなどを含むマレー半島側、および、ボルネオ島のサバ州では活動制限令(Movement Control Order, MCO) が発令されており、旧正月に関しては以下のような規則が出されました。(以下大使館メールコピペ)

サラワク州以外の全国における中華正月の主なSOPは以下のとおりです。
・お祝いは住宅内でのみ可。
・中華正月の祝宴は、同世帯の家族とのみ行うことを許可。
・礼拝は自宅でのみ行うことを許可し、寺院での礼拝は5名の管理委員のみ行うことを許可。
・家から家へと集団で移動することは不可。
・地区や州をまたぐ活動は不可。

我が家があるサラワク州(ボルネオ島)では、上記MCOより若干緩めのCMCOが発令されていて、同世帯ではない家族でも一緒にお祝いすることは禁止されていません。例えば実家が近所にあるとかだったら、一緒にお祝いしてもいいことになります。

我が家の場合、夫の実家は隣の地区にあり、義姉一家はペナン島に住んでいて、義妹一家はオーストラリアにいるので、例年のように一緒にお祝いできません。

ということで、今年は自宅でのんびり、ひっそり、家族5人のみで旧正月です。

私としては、これはこれで悪くないよ。日本人の私としては、旧正月に特に思い入れもなく、むしろ毎年一番嫌いな行事なので、こんな風に家族だけで穏やかにクリアできるなら、毎年こうやって過ごしたい。

個人的に旧正月に特に思い入れはないとは言え、一応中国系マレーシア人一家なので何らかの形でお祝いしないといけないなと思い、ちょっと考えてはみた。

飾りつけは、家具屋で椅子を買ったらおまけでついてきたので、ありがたく使わせてもらいました(冒頭の写真)。サイズ控えめで、デザインも個性的で良い。

問題は食事。毎年の旧正月の食事を美味しいと思ったことはほとんどなく、自分で腕を振るう気は全く起こりません。でも、何かしら、やらんとまずいだろう…

ということで、全くの独断で旧正月に全く関係ないちらし寿司にしました。

正直に白状しますが、私、ちらし寿司を自分で全部作るのは初めてでした。海外生活長いですので、現地の友人に振舞ったことは何度もありますが、材料が限られていることもあって、いつも「ちらし寿司の素」に頼って生きてきました。しかし、今回は頼りの「ちらし寿司の素」はなく、地元スーパーで手に入る材料で頑張ってみることに。絹さやとかレンコンとかは普段なら買えるけど、旧正月の前後は催事物で売り場が激変するので、野菜もなかなか手に入らない。最悪、何も手に入らなかったら、ハムと卵と冷凍の枝豆でもいいだろう、くらいな気持ちです。

一か八かでスーパー行ってみたら、冷凍のウナギのパックとマサゴが手に入った!絹さやとレンコンもあった!

前日軽く下準備をして、当日子供たちと一緒に酢飯から作った完成品がこちらです。

期待以上の出来。味も満足。久しぶりに美味しい寿司食べたー。もうちょっと味が濃くても良かったかなと思うけど、子供達が食べるので、すこし控えめな味でいいでしょう。3合炊いて、ほとんどなくなりました。

あとは広東風料理「魚生」(読み方は中国語だと「ユーシャン」とか「イーサン」)というものをホテルのレストランでテイクアウトしていただきました。中国広東地方で実際に食されているものなのかは知りませんが、東南アジアの中国人コミュニティではよく旧正月に食べるものです。要は千切りサラダに刺身が載ってるもので、「魚生」は刺身を指します。「魚」の「ユー」の音が、「余」の「ユー」の音と同じで、「余」(「たくさん」の意→繁栄)を願って、皆でサラダを箸で高く持ち上げながら、「ほい」とか掛け声をかけて、混ぜる。というものです。私は今まで写真でしか見たことがなく、今回初めて食べました。多分いろいろな味があるんだと思いますが、今回のはショウガ系の物が色々な形で混ざっており、母ちゃん及び子供たちの口には合いませんでした。生のショウガの千切り、紅しょうが、ラッキョウの漬物、ドレッシングもショウガ味…ちょっとtoo much of ショウガでした。本当は鮭の刺身が載ってるはずだったけど、来たのはスモークサーモンだった…。これ、刺身じゃないけど…みたいな。でも食中毒とか心配だから、テイクアウトはスモークサーモンの方が安心だね。

来年も同じように祝うなら、自己流で「魚生」を作ってみようかなと思います。

という風に、例年とはちょっと違った今年の旧正月。楽しく過ごせています。

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